丹沢(16/02/26)


 

文責:坂本遼(法1

 

 

 

参加者:内海拓人(法2)、大矢和樹(法2)、坂本遼(法1

 

 

 

天気:晴れ

 

 

 

コースタイム

 

大倉発900→駒止茶屋1000(出発1010)→花立小屋1105(出発1115)→塔ノ岳1143(出発1202)→丹沢山1300(出発1320)→塔ノ岳1415(出発1420)→堀山の家1520(出発1526)→大倉到着1650

 

 

 

 

 

自分としては217日に倉岳山・九鬼山を訪れて以来約2週間ぶりとなる山行である。これからはこのくらいの間隔で登りたいものだ。今回は2年生の先輩方が以前から計画されていた丹沢山行に同行する形で参加した。積雪も予想されるため、今回のために現在自分が使用している靴にも装着できる軽アイゼンを購入し、本山行に挑んだ。以前から丹沢の話は先輩方から聞いていたが、実は今回が初挑戦である。暑くてバテたりだとか、きつい登りがあるとか、かなり苦労した体験を耳にしており、なかなかに手強い山のようだ。先輩に遅れないよう頑張らなくてはと気合を入れて電車を降りる。電車やバスの車窓から山を見る限り、山にはしっかりと雪が残っている。昨日あたりに降った雪で、序盤から雪があるのではと考えられた。雪だと速度がでないと聞いてホッとする一方で、慣れない軽アイゼンを早々に使用するのだなという緊張感もあった。

 

 

 

大倉からバスを降り、いよいよ出発である。最初は舗装路を歩き、徐々に登山道に入る。予想通り周囲には雪が残っており、進むにつれて歩いている道にも雪が見られるようになった。帰りは雪が溶けてぐちゃぐちゃになり滑りやすくなるだろうから、はやめに下山を開始するべきだと話しているのを聞いて、そういうことを考えながら歩けばいいのかと、後ろを歩きながら大変勉強になった。見晴茶屋をすぎたあたりから、最初の長い登りがある。だらだらと登っていく延々と続くかに思われるこの登りは、確かに猛暑の中歩いたらさぞかし大変だろうと感じた。丹沢に登るのは5月あたりまでが適しているだろうと考えると、2月の終わりの今もむしろこういう山に登るのはちょうどいいのではないかとさえ思われた。気温は低くても、すでに汗ばんできている。出発から1時間ほどで、駒止茶屋に到着。このあたりから大学生と思われる男性3人のグループと一緒になった。彼らはなんと運動靴でここまで登ってきたようだ。雪も残るなかあまり褒められたものではない。駒止茶屋を出発すると登山道も雪で覆われることが多くなり、丸太などで組まれている階段が雪をかぶって土以上に滑りやすくなっており注意して歩く。それに加えて上を見上げるとだらだらとした登りが延々と続くかに思われる道のりである。次第に体力も奪われ、無言で歩くことが多くなってきた。集中していないと滑りかねないし、喋っていられるほど余裕がない。記録をみると花立小屋で休憩したようだが、正直ほとんど記憶がない。それは疲れもあるだろうが、その後塔ノ岳山頂から見た景色があまりに素晴らしくて、記憶のほとんどをこの景色が占めてしまったのも原因の一つであろう。今まで天候に恵まれなかった先輩方も、今日が一番きれいだと喜んでいた。こんな日を丹沢の初挑戦日にできるなんて、大変嬉しく思った。塔ノ岳までのペースも、コースタイム3時間半のところを休憩含めて2時間43分と、悪くないペースであったようだ。多少しんどいところもあったが、この塔ノ岳山頂でお昼を食べたりしっかりと休憩をとったりしたおかげで、体力はだいぶ回復した。ただこの塔ノ岳で一つ難点なのが、風の強さである。先輩から事前に言われていたため、スキーにもっていくような分厚い防寒具をザックに詰めて持って行ったが、登山中も暑くていつこんな防寒着を使うのだと思っていた。不思議なもので塔ノ岳に着いたとたん冷たい風が吹き付けてきて、帽子をかぶって手袋もして最大防寒していなければ凍えてしまいそうな状況であった。今後登る機会があれば後輩たちにもぜひ防寒着の用意を進めたい。また防寒着を詰め込むと日帰り登山で使用していたザックもパンパンになり、行動食などを取り出すのにえらく時間がかかり、不便であった。これをうけて、ついに入部以来はじめてとなる自分のザックを後日購入した。カリマーの30リットルザックで、大矢さんも使用している色違いのモデルである。30リットルのわりにたくさん入るという話も聞いているので、2泊程度の山小屋山行には使えるのではないだろうか。39日のOBの方々と登る山行がこのザックのデビューとなる予定だ。今から楽しみである。

 

 

 

さて、話を本山行に戻そう。晴れた天気だけあって、塔ノ岳から丹沢山に向かう道から見える景色はずっときれいで、見とれて足元の雪で滑ってしまいそうであった。尾根といってもアップダウンがあり、また疲労を感じてきたあたりで丹沢山に到着した。ここから蛭ヶ岳に向かう縦走路もあるようだが、さぞや登り甲斐のあるコースなのだろう。丹沢にテント泊山行もありかもしれない。しかしそうすると今まで登ってきた道のりを、テントを担いでということになり、なかなか大変だろう。そんなことなどを考えているうちに、下山の途につく。しかしこれが思った以上に時間のかかることとなった。塔ノ岳からの下りは溶けた雪の残る道であり、滑らないよう慎重に進む。それに加えて3人で様々なことを熱心に話しているうちにどんどんペースは落ち、登りと同じとまではいかないものの、登りのコースタイムに比べてかなりゆっくりと山を下りてきた印象だった。それでも17時前には下山できたわけだし、丹沢初挑戦の本山行は自分にとって大変充実したものとなった。余談であるが、丹沢山から塔ノ岳に戻る途中、前述の大学生らしき男性3人グループとすれ違った。内海さんが「今から丹沢山に向かうのは帰りの時間を考えたら無謀だ。すれ違ったときに教えてあげればよかった。」と話しているのを聞いて、登山とはお互い助け合って行うものだと改めて実感した。登山中すれ違う人との挨拶も、お互いのことを気にしあっている表れなのだろう。自分も今後、山のことをよく知らないで登っている人に教えられるくらい経験を積んだ登山者になりたい。

 

丹沢山ー塔ノ岳間、箒杉沢を望む

丹沢山山頂

塔ノ岳付近から撮影