木曽駒ヶ岳(17/09/08-09)


 

☆天気

 

前泊日(9/7):雨

 

1日目(9/8):晴れのち霧

 

2日目(9/9):晴れ

 

 

 

☆コースタイム

 

9/7(前泊日)1340JR駒ケ根駅1400==1420駒ケ根キャンプセンター()

 

9/8(1日目):起床0500→駒ケ根キャンプセンター06550705切下公園下バス停0710==0735北御所登山口07450845蛇腹沢…0940清水平09451010うどんや峠10201110小屋場…1200七合目12201320八合目…1355宝剣山荘…1405中岳14101420駒ヶ岳頂上山荘()

 

9/9(2日目):起床0300→駒ヶ岳頂上山荘05100520駒ヶ岳頂上05450605玉乃窪山荘06100645八合目06550740七合目07450830五合目08401005林道終点

 

 

 

☆行動と感想

 

●前泊日

 

 朝起きるとザーザーと雨が降っており、前泊地でのテント張り等に不安を感じながら家を出た。今回のメンバーは四年生と三年生が一人ずつ、二年生が二人、残りは一年生であった。私は一年生とは部山行の都合上新歓以来一緒に登っていなかったので、成長を楽しみに駒ケ根へと向かった。青春18きっぷを使用したので、安上がりだが六時間の長い電車旅であった。早めに着いたので、駒ケ根名物のソースカツ丼を一人でたいらげた。

 

 全員集合した後、バスに乗って前泊地である駒ケ根キャンプセンターへ向かった。キャンプセンターに着いても雨は延々と降り続けており、夜にはもっと強くなるとのことだったので、予め用意されている10人用テントに泊まることにした。前泊の時点で持参したテントがびしょ濡れになるのを懸念してのことである。料金は八人で7200円だったため、持参したテントを張るときとあまり値段が変わらないのもありがたかった。

 

 雨の中テントを自分たちで張る必要もなく、一息ついたところで問題が発生した。北御所登山口へのバスの時刻表を休祝日のものと見間違えており、計画書通りに登山を開始できないことが発覚したのである。具体的には、北御所登山口前のゲートが7時過ぎまで開かないというものだ。仕方がないので、始発7時10分のバスに乗って二時間遅れで登山を開始することにした。

 

 夕食は、一年生考案の新メニュー、トマトとサバのペンネであった。ペンネを茹でて、茹で上がる一分ほど前にサバ味噌缶とキャベツとトマトスープの素を入れて煮込んだものである。味付けは特にいらず、米を炊くこともないため調理は10分ほどで終わった。計画作成時はどんな味かあまり想像がつかなかったが、非常に美味しかった。CL曰く、「いくらでも食べられる」そうである。部の定番メニューに加えてもよいのではないかというくらい、美味しくて簡単な料理であった。

 

 夕食を食べ終わり、片づけを全て終えてもまだ6時前であった。しばらくトランプなどして遊んでいたが、翌日に備え早めに寝ることにした。

 

●1日目

 

 夜、テントを雨が打ち付ける音でなかなか寝付けなかったが、起床した時にはすっかり止んでいた。前述の時刻表のミスにより出発時間を遅らせたうえ、テントをたたむ必要もなかったため、今までになく余裕のある朝を過ごした。朝食は棒ラーメンであった。

 

 バスは始発に乗った。たくさんの登山客でひしめきあっていたが、彼らのほとんどはロープウェイ乗り場に向かっているようであった。実際、北御所登山口で降りたのは我々だけだった。北御所登山口は、計画書をネットで提出する形式であった。紙媒体で出すことができないので、注意が必要であると感じた。

 

 登山が始まった。隊列は、CLの大矢さんが先頭、SLの自分が一番後ろであった。今回の山行の隊列は途中で変わることがなかった。時刻表のミスにより時間が押していたので、大矢さんに早めのペース管理をしてもらい、自分が後ろから全体を把握するという役割分担をした。

 

 登り始めはなだらかな道であったが、徐々に急勾配になっていった。蛇腹沢に到達するころには、再びなだらかな道に戻っていた。清水平、うどんや峠はコースタイムを大幅に上回るペースで通過した。標高差はあったものの、あまり苦に感じることはない道であった。宝剣山荘付近もよいペースで通過し、コースタイムを1時間半も縮めて駒ヶ岳頂上山荘に到着した。出発が遅れたことによりテント場が埋まっていることを懸念したが、自分たちの他には10組ほどしか客はいなかった。

 

 駒ヶ岳山荘は、テント場代を払えばトイレと水が無料という素晴らしいテント場であった。料理の際水をタダで使うことができるのは嬉しい。夕食は、各自持参したレトルト食品と米であった。一年生二年生の手際がよく、米は焦げることなく美味しく炊けた。

 

 夜はかなり冷え込んだため、上着を重ねてシュラフにくるまった。風も強く吹いており、ツェルトが飛んで行ったと錯覚させるほどであった。後で聞いたところ、川原のテント(女子テン一人)がなかなか大変だったそうだ。女子部員がいる際のテント分けの再考の必要を感じた。また、霧がかかっていたため、トイレなどで一旦外に出た際にテントの場所が分からなくなる部員が多くいたという。何か目印をつけておく必要があるだろう。前日とは違い、個人的にはあまりぐっすりと眠ることができなかった。

 

●2日目

 

前日とは異なり、3時に起床して準備を始めた。外があまりにも寒かったので、テント内で各々朝食をとった。メニューは、コーンスープとパンであった。5時過ぎの日の出を木曽駒ヶ岳山頂で拝むため、それに合わせて出発することにした。しかし、テントをたたむときに手間取ったせいで、出発が少し遅れた。(ポールをしまう場所も間違えていたことが後に発覚する)朝の準備について、もう少し全体のスムーズな行動を心がけたい。

 

5時20分に山頂に到着し、5時25分ごろ日の出が始まった。自分は高校から山に登っているが、その中でも一二を争う素晴らしい日の出だった。日の出とともに霧がかかっていったのがまた、幻想的な風景であった。この夏自分が参加した山行は悪天候がつづいていたので、久々に良い景色を見ることができて感無量であった。

 

20分ほど山頂で景色を堪能した後は、ひたすら下るばかりである。途中玉乃窪山荘から八合目へ下る道が少しややこしかったので今度行く際には注意が必要であると感じた。高原地図によれば道が四つに分かれているはずなのだが、三つしか道を確認することができなかった。あやうく木曽前岳や麦草岳に通じる危険ルートへ迷い込んでしまうところであったが、ニゴマンとコンパスで確認し分かりにくい場所にあった正しい道に進んだ。分かれ道があるときには、CLに任せきりではいけないということを再認識させられた。

 

八合目からの下りは、なかなかの難所であった。まず道幅が狭く、右手は崖のようになっていた。浮石や穴も多くあったため、滑っている部員も多く見受けられた。草木も登山道を覆うように生えており、飛び出している木の枝などもあったため、一年生にとって初めて経験するような道だったのではないか。前に追いつこうという意識が強すぎるためか、隊列の間隔が次第に狭まっていた。これでは誰かが転んだ時皆巻き込まれてしまうし、そもそも歩きにくい。後ろから注意し、意識して間隔を開けさせるようにした。

 

下りは同じような道がずっとつづき、五合目に差し掛かった。ここで再び問題が発生する。吉田と阿部がアブorハチに刺されたのである。登山道上に巣があり、その近くに一人ずつでしか下れない階段があったせいもあって、二人も刺されてしまった。すぐに持っていたポイズンリムーバーで応急処置を行ったが、腫れはあまりひいた様子ではなかった。まだ近くに巣がある可能性があったので、とにかく林道終点まで急いで下ることにした。

 

林道終点まで下ったころには、二人とも刺されたときよりは腫れも痛みもなくなっていたが、何かあってからでは遅いため、念のため病院で診てもらうことにした。タクシーを呼び、刺された二人とCLSLで木曽福島駅前の病院へ向かい、残りのメンバーには先に昼食をとってもらった。病院で診てもらったが、冷やしておけば問題はないようで一同安心した。再び木曽福島駅で合流し、青春18きっぷでのんびりと帰路についた。

 

 

 

☆感想

 

 今回の山行は、反省することの多い山行となった。

 

 まず、時刻表のミスである。計画書より二時間遅れの登山開始というのは、日没やテント場に泊まれない危険性を考えると致命的なものである。今回の山行においては元々余裕のあるコースタイムを設定しており、大矢さんのペースに皆ついていけたから何とかなったものの、いつもこの通りに行くとは限らない。計画書を作る段階で判明しうることなのだから、事前に全員で交通手段まで確認する必要を強く感じた。

 

 また、テント分けやテント場出発前の準備についても課題が残る。女子がいる場合のテント分けをどうするのか、事前に決めておくべきだ。出発前の準備も、特に撤収時のテント片づけに手間取っていた。一度部員全員で片づけ方を再び確認しておいたほうがよい。

 

 ルート確認の大切さも、前述のとおり再認識した。高原地図はところどころ実際と違うところがあるので、しっかりと現地で確認する必要がある。救急セットも、今回初めて使ったが、使用法をしっかり理解している部員は少なかった。

 

 もちろんよかった点もある。自分は一年生と一緒に山に登るのは新歓山行以来であるため、彼らの登山技術の向上をしっかりと感じることができた。新歓山行でバテかけていたのに、今回の標高差を乗り切ることができているのは、大きな成長である。二年生も安定感が増しており、大矢さんの下りも驚くほど速くなっていた。

 

 反省すべき点は多いが、部員各々の成長を確認でき、よい景色も見られ、とても記憶に残る山行であった。

 

サバとトマトのペンネ(前泊日17:20撮影)

木曽駒ヶ岳山頂からの日の出(9/9 5:25撮影)