金峰・瑞牆山(2/3~4)


 

天気

 

晴れ

 

 

 

コースタイム  

 

2/3(一日目)

 

9:06韮崎駅9:15===10:05瑞牆山荘10:18---11:10富士見平小屋12:05*デポ---13:30瑞牆山山頂13:50---15:15富士見平小屋

 

 

 

2/4(二日目)

 

3:00起床・朝食*デポ500---06:20大日小屋---07:05大日岩---09:45金峰山山頂10:05---11:15大日岩---11:40大日小屋11:45---12:20富士見平小屋13:00---13:25瑞牆山荘

 

 

 

 

 

行動と感想

 

 

 

  大雪が降ったおかげで、瑞牆山荘への道路に雪が積もって、タクシーでアクセスできるか怪しくなった。冬季に市営のバスは運行していないから、韮崎駅から瑞牆山荘まではタクシーでむかう。しかし、山行日前日の夜、タクシー会社から連絡がきたのだ。大雪のため、道路が使えない。除雪作業が終わるまで、通れないのだが、その除雪作業が終了するのが、当日の10時とのこと。8時15分に瑞牆山に到着する予定であったので、大分予定より遅れてしまう。最悪、瑞牆山は諦めて、次の日金峰山を目指そう。そういう話で決着がつき、予定通り、2/3の決行となった。

 

 

 

一日目

 

 

 

 天気はなかなかいい。タクシーに乗り込み山に向かった。除雪作業は順調に進んでいたようで、無事に瑞牆山荘にたどり着いた。去年、登った時は、最初の道の途中で変な方向に進んでしまい、めちゃくちゃなルートを通り、進んでしまったのだが、今回は無事に道らしい道を進むことができて安心した。思ったより雪もひどくなく、安心した。アイゼンもしっかり雪に食い込んでくれた。

 

 富士見平小屋まではあっという間だ。富士見平小屋のテント場で今夜一晩、お世話になる。アイゼンを脱いで、テントを立てた。小屋の人は誰もいない。小屋の前に僕たちのほかに、二人、お兄さんが座って、休憩していた。テントは張る気配はなく、荷物も少ない。日帰りのようであった。雪の上にテントを張るのは楽しい。雪面をならして、平らにする。固い岩もないので、今夜の寝心地は保証された。また水場が凍っていなかったのも非常に助かった。気温は高い、と感じるほどで、大分暖かかったので、それのおかげであろうと思われる。

 

 心配していた時間は大丈夫そうなので、予定の通り瑞牆山へ向かった。

 

 瑞牆山はなんとも岩が多い山だ。クライミングの岩場がたくさんあるのも見てわかる。歩いていると、他の山とは違い、巨岩、奇岩がおおく見られた。まさに岩と雪であった。ただ、足元も岩っぽく、アイゼンの爪が刺さらずに、岩と擦れて嫌な音を立てるので、それは不快であった。

 

 瑞牆山は山頂のところだけ、景色が開ける。そこからは、八ヶ岳、南アルプスなどが見えなかなか綺麗な景色を楽しめる。今回も。天気が良かったので、山の雪景色を楽しむことができた。それが終われば、すぐ下山。もとの樹林帯に帰るわけで、あまり楽しくはない。夕ご飯が楽しみであった。

 

 しかしながら、実は今回、その夕ご飯が、なかなかの強者であった。ぺミカンを使った豚汁。これが、今回の晩御飯であった。メニューを聞けば、寒さに震える冬山にはぴったりの料理であり、野菜を煮込むだけの豚汁で失敗など起きるはずがないと思われるだろう。しかし、ぺミカンを作ってきた松橋君が規定量の四倍ものバターを使ってしまったおかげで、豚汁がまさかのバター地獄と化した。最初の一口目から衝撃であった。豚汁と思って口に含むと、期待を大きく裏切られる。あまりの油の多さに、口が圧倒される。油マシマシした豚骨ラーメンの勢いであり、鼻から抜ける香りは、みそではなく甘いバターの香り。そういうものだと考えれば、ある意味おいしい。みな最初は口々に言っていた。しかし、4口目くらいで飽きがきて、おかわりするのは、精神力を要すほど。体が油をうけつけない。すでに冷めかけている豚汁は、油が固形化し、舌触りはざらざらとしていた。全員のスプーンを動かす手が止まった。試合終了。とりあえず、鍋に残った豚汁はテントから追い出し、雪に埋めて、冷凍した。明日の朝にたべましょう。嫌なことは後回し。高いバターを一人200gも使っているので、一人食費が1700円だったのだが、こんなことになるとは。カロリーは、間違いなく必要以上にとったので、それでよしとしよう。

 

 

 

 二日目

 

 

 

 朝起きて湯をわかす。昨日の豚汁もあるが、ラーメンが朝のメイン。今回は初めて生麺を買ってきて調理したのだが、これがうまい。曲さんが、ベーコンともやしを買ってきてくれていたので、これもラーメンにのせる。もやしのシャキシャキと、生麺のもちもちがたまらない。今までの、山での朝ラーメンで一番おいしかった。豚汁も、きちんと完食。

 

 

 

 昨日の時点で、金峰山の方にトレースはついていなかった。誰も入っていないのを、前日に確認していたし、事前の情報でも、大雪によって積雪量1mと書いていたので、その日はきついラッセルを覚悟していた。

 

 しかし、思ったほど雪は深くなく、スムーズに歩くことができた。まだ暗い中の出発で、道迷いも心配ではあったが、そこもとくに問題なく前進することができた。

 

 問題だったのは、一年佐々木のアイゼンだ。お店でサイズを調節してもらったはずなのに、どうやらサイズがあっていなかったらしい。それが原因で二回ほどアイゼンが外れ、付け直すこととなった。それはいいのだが、二回目外れた時になぜかアイゼンのひもの長さが足りなくなり、アイゼンを付けることも困難になってしまった。とりあえず、佐々木にはワカンをつけてもらい、どうにか頑張って歩いてもらった。一度、天狗岳にてアイゼンを履きならしたのに、こんなことが起きるとは。これは反省事項である。

 

 稜線の雪は深かった。それまではそれほどではなかったが、稜線の上ではラッセル気味の場所が何度かあった。そもそも、覚悟して登っているのでどうってことない。そして、景色はものすごくきれいである。大変良い天気で、気候に恵まれたおかげで、あたりの景色は全て拝める。稜線の上に降り注ぐ太陽の光にあたっているとものすごく暖かく、気持ちよくって、眠くなった。やはり、金峰山の方が、稜線歩きがある分楽しい。

 

 そして、山頂を楽しみ、無事下山。反省点もあったが、無事に帰ってこられてひとまず安心である。

 

 

 

 

 

10:03 撮影者:吉田