2014年度 年次報告


一橋山岳部 2014年度活動報告
文責 長島弘賢


 前任の小宮山さんから部長を引き継いでからあっという間に時が過ぎ、山岳部を後輩の高橋に引き継ぎ、無事に卒業を迎えることができた。引き継いだ当初は、山行の経験も全くなく、本当に自分でいいのだろうかというのが最初の感想だった。それにも関わらず、無事に部長職を終えることができたのは、自分だけではなく、頼れる後輩達やOBの皆様の協力があったからこそだと、今改めて感じる。
 山行経験のない私ではあったが、引き継いだからには次世代に向けて、発展的にバトンを渡したいと考えた。その目標にむけて、まずは不足している部員の確保から取り組むことに決めた。まず、それぞれの部員の友人や他のサークルに声をかけるようにしていった。特に後輩の原には最初の部員確保には大いに協力してもらった。そのかいもあって、多くの部員が新たに入部する結果となり、各学年の部員がまんべんなく所属することになった。これは部を維持していくためには最低限必要なことなので、部員が増加したのは本当に良かったと感じた。
 次に取り組んだことが、幹事会・総会に向けた部の年度計画と予算の策定である。山行経験のない私が山行計画を立てられるはずもなく、計画の多くを、OBの本間さんや、中村さん、藤原さんに協力してもらい策定した。2014年度山岳部としての初めてのテント山行や、山行経験のない部員のための藤原・中村短大の計画を立てた。また決算書と予算の策定に関しては前任の小宮山さんから引き継いだものをもとに、原と共に策定した。人生で初の決算書策定であったため、商学部の会計の講義で配布された資料を熟読しながら作成した。皆の協力により、幹事会の前には山行の年間計画と決算・予算の資料を作成することができた。この結果、幹事会・総会の両方において無事に山行計画と予算の承認を頂くことができ、山行用具を買い揃えるための助成をした頂くことになった。この助成をもとに、増加した部員数に足る分だけの用具を買い揃えることができた。
 この予算をもとに2014年度として、初めての廻り目平でのテント山行を8月に行うことができた。中村・藤原短大で培った経験を生かし、短い距離ではあるが、部員のみで金峰山を登った。そして、夜にはガスバーナーを用いてカレーを作り、皆で食べた。初めてのテントでは、慣れないためか皆良く眠ることができなかったようであった。初めてのテント山行は、事故なく無事に終えることができた。これは、OBの方の協力と、十分な装備を揃えることができたからだと感じる。
 2014年度の部員一丸となって取り組むことができたプロジェクトとして富士山御来光ツアーをあげたいと思う。これは普段の山行とは異なり、一般の学生と共に富士山に登る企画であった。この企画には、OBの宮武さんの尽力のもと、二月頃より着手した。毎月、部会を開催し、各部員に学生の勧誘状況を確認し、皆で一丸となって勧誘に臨むことを確認した。そのかいもあって、前回の御来光ツアーを上回る参加者を集めることができた。残念ながら御来光を拝むことはできなかったが、事故なく無事にツアーを終えることができた。このツアーを成功させるために部員同士で協力し合った結果、部員同士も今まで以上に関係を密にすることができたと、ツアーを終えて感じた。
 このツアーを終えて、次に臨んだのが、一橋祭での模擬店の出店である。この一橋祭の模擬店に関しては後輩に多くを任せることにした。御来光ツアーを経験して、今の部員同士なら必ず成功させることができると感じたからである。昨年に引き続き、とり天を出店することにした。部員たちは夏休みの後半から、役割を分担し、それぞれが協力し合い、出店に向けて準備を着実に進めていっていた。当日は多くの来客があり、完売することに成功した。部を引き継いだときの、まだ部員同士打ち解けていなかった頃を経験した私からすると、一年間でこれだけ部員同士が協力し合い、一つの目標を達成する姿をみて、この部員たちなら、安心して部を引き継ぐことができると感じた。
 このように2014年度の山岳部の活動を振り返ってみると、改めてOBの皆様や後輩達の協力があったからこそ、部長職を次世代に発展的にバトンを渡すことができたのだと感じる。この場でOBの皆様や後輩達には感謝を申し上げたいと思う。
 次世代の山岳部の部員が作り上げていく部の未来は、今では胸を張って明るいと言える。様々な経験を積むことで、部員同士が協力し合える体制になったからである。今後、私は一橋山岳部のOBとして、部を陰ながら支えていければと思い、一橋山岳部2014年度活動報告書を終えたいと思う。